この一言で、男性の顔色が変わったのが分かった。
「帰ってもいいですか…?」
これは、あまり良くない状況かもしれない。
「何言ってんの?」
低く押し殺した声。
さっきまでの朗らかな雰囲気はどこいったの?
どうしよう、にげなきゃ…。
「ごめんなさい!」
そう言って走り出そうとした瞬間、男性に腕を掴まれた。
え……。
「逃がすわけねーだろ」
このままだと連れていかれちゃう…。
今度こそ!
私は思いっきり男性の手を振りほどいた。
よし!
「おいっ!!」
後ろから怒鳴り声が聞こえた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…