《ん!?…なんかおかしいか

!?》不思議そうな顔で


ティアを見返す。


《いえ…クロード様は…


お優しいのですね》


《…オレが?!》


《はい。だってラキの事も

ちゃんとセシルド様に頼ん

でくださったのでしょ!?》

《……》


《まぁ…さすがにあのまま

一人でうろつかせる訳に


もいかんしな…》


ずれたメガネを指で直し


ながら答える。


《いつから気付いてたん


だい??》


《ラキが飛び出してすぐ


です。大地と森の精霊が


教えてくれました》


《さすが、ファレスト家と

言ったところだね》


部屋の小窓を見つめたまま

褒める。



《にしても……こんな山小

屋にいろんなヤツが来る


もんだ…》


ただならぬ殺気……


クロードはいち早く異常


に気付いた。