剱聖伝

《…貴殿の傷は…》


ハイゼルがスザクの腕を見

て言葉を探す。


《こいつは無理だ》


まるで気にした様子もなく

笑ってみせる。


《それよりも戦況はどうな

ってる!?》


スザクの問い掛けにに対し

、セイランが話し始めた。

《ベルゼの裏で糸を引いて

いた奴がいる。そいつは


魔界から魔物を呼び寄せ、

ベルゼに荷担したようです

。しかもその正体は魔王だ

と……。そいつは人間を糧

としてこの世に形を成そう

としている。》


《…ではそやつのせいで


ベルゼは戦争を始めたと


いう事か…》


暫し耳を傾けていたハイゼ

ルが腕を組み考える仕種を

する。


《おいおい、魔王だって?

!そんなの信じられるかよ

》スザクの額に汗が滲む。