…投降だと!?私は…


バーミリオン様…


《情けなど無用》


少し寂しげな表情でそう


言った。


そして、体に一瞬力を入れ

るとシーリアは動いた!!

腰にある短剣を抜き取ると

セイランの心臓へと刃を


向ける!!


だが…


《…死を選ぶのですか》


セイランは動かない。


そして短剣が胸にあたる


瞬間、消えた。


正確には僅かに横に動いた

だけだがシーリアには消え

て見えた。


それでわかった…自分が


死ぬ事を。


目をつぶる…その時がくる

のを待つ…


セイランも寂しげな瞳を


称えたまま剣を振り上げ、

そして苦しまぬよう一撃で

首を落とす為、ツカに力を

入れる。


《…許せ》


その言葉の後、静かに


剣は振り降ろされた。