ソラン王国の天剱聖、スザ

ク・ワイアント。


国王同士が仲が悪く、その

せいかお互い馬があわない

らしい…。


《争う相手が違うのではな

いですか》


セイラン・ロイヤルドの視

線は、先に居るバーミリオ

ンへと固定されている。


《そのようだな…》


《あぁ…》


二人の天剱聖も神経を最大

限に研ぎ澄ましていた。


《いかに天剱聖と言えど、

一万の兵に三人はちぃとき

ついなぁ…》


スザクがとぼけて言うと、

《ちぃと…だろ!?》


とゲルロニアの天剱聖、ハ

イゼル・モルビスがにんま

りと笑う。


《ん?!どうやら役者が


揃ったようですね》


セイランの言葉と同時に、

後方より力強い足音が近付

いてきた。