剱聖伝

《その刀は凰麟月花の姉妹

刀じゃ》


凰麟月花…セシルドの愛刀

それと同時に作られた刀。

強く握り締める。


心がきしむ。


前に…前に進むんだ。


《師匠…有難うございます





それを腰に差し、再び歩き

だした。


《あの…クローディス様》

ティアが後ろ姿に声を


かける。


立ち止まるクロード。


一緒に行きたい。


クロードの力になりたい。

そして何よりクロードのそ

ばに居たい。


しかし、私は足手まとい


にしかならない。


だからこう言った。



《生きて…必ず帰ってきて

ください…私…待ってます

》これが精一杯の言葉。


それ以上は泣いてしまいそ

うで言えなかった。


《必ず戻る…約束だ》