剱聖伝

《して…内政が落ち着くま

で坊の面どうを見よと!?》


《…すまん》


玉座の男が目を伏せる。


《…ヒック…父様…母様は

僕のせいで…僕の…》


少年は玉座の男に泣き付く




《…そう思うなら…強くな

れ…大切な人を守れるくら

い》


少年は両手を強く握り締め

る。


《では…行くかのぅ》


老人が少年に背を向け、歩

き出した。


その後ろ姿をジッと見つめ

る少年。


《強く…なりたいのじゃろ

う!?…ではついてまいれ》

少年が涙を拭い立ち上がっ

た。


それと同時に老人が立ち止

まり口を開く。


《名を…なんと言う》


後ろを振り向かずに問いか

ける。


それに対して真っ直ぐな


瞳でしっかりとこう答える




《クローディス・ルド・ト

ラバキア》