剱聖伝

馬を走らせ、まる2日。


ティアは24時間体制で看病

を続けている。


ラキも慣れない馬車を殆ど

休まず走らせ続け、疲労も

限界に来ていた。


紙に記された場所はこの


近くのはずなのだが…この

先は馬車で入っていけるよ

うな場所ではなかった。


《ティア…おれ、行ってく

るよ》


馬を降りて走り出す。


《気をつけるのですよ》


ティアの声が走り出した小

さな背中にに投げ掛けられ

る。


ラキは走った。


疲労も忘れ…。


しばらく行くと妙な感覚に

襲われる。


さっきから同じ景色を目に

してるような…。


近くの木を目印に傷付ける

。少し走ると、さっき傷を

付けた場所に戻ってしまっ

た。


《やっぱりそうだ…》