剱聖伝

《行くか…》


剣を鞘に戻し、足に力を


溜める。


そして一気に駆け出し、間

合いを詰める。


ケルベロスの真後ろにまわ

り込み、後ろ足を斬りつけ

ようと柄に手をかけた瞬間

、視界がぶれる。


何が起きたのか解らないが

地面を転がり飛ばされる。

《なん…だと》


左のこめかみから血が出て

いた。見えなかった…が、

予想はついた。


あの尻尾…先が蛇の顔に


なっている。おそらく見え

ているのだろう。


《死角は無いとゆう事か》

さすがわ地獄の番犬と


言った所か…。


ケルベロスが向きを替え、

こちらに威嚇の咆哮を


放つ。


それは聴いただけで弱い者

なら魂を抜かれるほどに


まがまがしく、正気を


失いそうになるが、気力


で持ち堪える。