剱聖伝

《そんで…もし、明日の朝

までに帰らなかったら…


ここを立ち去りこの場所へ

行け》そう言って紙を


ティアに渡す。


《そこには昔オレが世話に

なった人がいる…その人に

コイツを見せれば良くして

くれるさ》ふところから


何かを取り出すとラキに


渡した。


《なんだこれ!?》


ラキは平たいクリスタルプ

レートを手の中で回して


いる。


《そいつは王子の証だ》


《わっとっ!!》


ラキが落としそうになる。

《お前に預ける。なくすな

よ》国宝を持たされ緊張


した面持ちのラキに微笑む

とコクコクとクビを縦てに

振った。


《さて、そろそろ行くか》

セシルドとメギメギに目で

合図する。


《ラキ、ティア…本当に


有難うメギ…お互い国は


争っても皆とは友達メギよ

…必ずまた会おうメギ!!》

笑顔なのに泣く。


《早く行けよ》


ラキがソッポを向く…が鼻

をすする音が聞こえる。