《部下はいつでも動かせ
ます…》
ソリオンが国王に耳打ち
する。
《うむ…これだけの民衆の
前で王子を捕らえるなど
国の恥じ…あってはならぬ
》
しばし傍観する意を示す。
やがて処刑台まできた
クロードは馬上に立ち、
処刑台の上まで飛び上がり
華麗に舞い降りた。
突如現れた王子に動揺する
民を見渡す。
《皆、聞いてほしい…》
クロードが口を開くと
静まりかえる。
それを確認すると喋りだし
た。
《多くの者が家族を失い、
憎しみ、怒り、悲しみ…
さきの戦争での恨みは
深い事と思う……
しかし、憎しみだけでは…
恨みだけでは…何も終わら
ない。そうして傷つければ
また新たな憎しみをうむ。
無益な争いを止めた
いんだ…こんな頼りない
王子だけど…おれは…皆
が笑って暮らせる国に
したい…そう本気で思って
いる。そして出した
答えは……これだ》
ます…》
ソリオンが国王に耳打ち
する。
《うむ…これだけの民衆の
前で王子を捕らえるなど
国の恥じ…あってはならぬ
》
しばし傍観する意を示す。
やがて処刑台まできた
クロードは馬上に立ち、
処刑台の上まで飛び上がり
華麗に舞い降りた。
突如現れた王子に動揺する
民を見渡す。
《皆、聞いてほしい…》
クロードが口を開くと
静まりかえる。
それを確認すると喋りだし
た。
《多くの者が家族を失い、
憎しみ、怒り、悲しみ…
さきの戦争での恨みは
深い事と思う……
しかし、憎しみだけでは…
恨みだけでは…何も終わら
ない。そうして傷つければ
また新たな憎しみをうむ。
無益な争いを止めた
いんだ…こんな頼りない
王子だけど…おれは…皆
が笑って暮らせる国に
したい…そう本気で思って
いる。そして出した
答えは……これだ》
