剱聖伝

長い階段を下る…見張りが

居るかもしれないので警戒

しながら降りていくと


少し明るくなった。


顔だけを出して、先の


様子を伺う。


《…何か部屋のようです…

わぁっ!!!》


突然後ろから押されて


飛び出してしまう。


《ご…ごめん。暗くて


よく見えなかった》


頭を掻きながら苦笑い


している。


《クローディス…様》


ティアが見つめる先…


鉄格子の向こうに、クサリ

に繋がれたクロードが居た




《クローディス様っ!!》


ティアが近くまで駆け寄る




クロードの顔が上がり、見

つめ合う。


《ティア…か》


かすれた声で喋る。


《お、おれも居るよ》


ラキも近くに駆け寄り


喋りかける。