《爺は…心配しましたぞ》

ハンカチを目頭に当てた


後、チィ〜っと鼻をかむ。

《爺…すまなかったな


心配をかけた…》


ベッドの上のクロードが


いつになく神妙な顔で


言った。


《他の者達はどうした!?》

まだ、鼻をススっている


爺に問いかける。


《あぁ、お連れの方でした

ら客室に案内しております

じゃ》


《そうか…》


体を起こし、ゆっくり


床に降りる。


まだ安静にしろと爺が


言うが、それを手で制し


窓際に立つ。


《オレは…何日寝てた…》

少しやつれた顔に日差しが

あたる。