剱聖伝

いつもと変わらぬ町並み、

、、日も落ちようかとゆう

時にもかかわらす街通りは

人で賑わっていた。


小走りだった足を緩め、


歩きだす…右手の荷物が


気になって少し顔を近付け

てみるとわずかに蜂蜜の臭

いがした。


母ちゃんの得意な蜂蜜パン

だ。絶妙な食感のパン生地

の中に蜂蜜が練り込んであ

る。ヨダレが出そうになる

のを押さえながらまた走り

だした。路地を曲がり見慣

れた看板を横目に通りすぎ

てゆく。いつものように床

石の桝目を一段飛ばしで飛

んでゆく……。


そう、いつものように…。

突如、無音と共に眩しい閃

光が視界を奪いさる。何が

起きたのかラキは解らず、

意識は闇の中へと落ちてい

くのだった。