【月島 颯汰】



12月25日。


カランカランと音をたてた。

陽のお祖母さんが接客をする。


俺は、裏で仕事をする。皿洗いや、飲み物ついだり。





「颯汰くんよ。」

「っはい」

「裏から迎えてくれないかい?」

「迎え、、お酒っすか?」

「陽達が帰ってきたから」

「行きます!」



短い距離も長く。思いっきりドアを開けた。



「っわぁ」

「あ、お母さん。すいません。」

「颯汰くん、まぁたおっきくなった?」

「まぁ。多分?へへ、おかえりなさい」

「んー。ただいまぁ」



荷物を持ってお母さんと入る。




「あの、陽は」

「あぁ。陽ちゃんケーキ買ってくるってコンビニ行ってて」

「あー。そう、なんすか」

「ふふ。迎えに行って欲しいんだけど」

「はい。行ってきます」

「あ、颯汰くん」



裏口から出ようとして、軽く手を取られる。



「ありがとう」



陽のお母さんの言葉は暖かかった。



「いえ。俺は何もしてないっす」

「陽ちゃんもね、、、ううん。」

「、、じゃ」

「ん!イケメンかましてこい」



イスの背もたれにかけたマフラーを雑に巻いて、紺色のコートを外に出て着る。