「あんた。クリスマスどうすんだい」

「え?あー。ここに来ます」

「バカだねぇ。高校生なんだから遊んでらっしゃいよ」




12月22日。陽はまだ、帰ってきていない。





「クリスマスなら、陽と過ごしたいです」

「それ、本人にいいな」

「ぁは。ですよね」

「あんたなら大丈夫。あの子の心動かせるよ」




もちろん。俺も陽に何があったかも話した。本当は本人から話すべきなんだろうけど。

気を失っていた陽の姿では言い訳は出来なかった。




「はい。全力で陽を愛します」

「ははは!あんたぁ真っ直ぐだねぇ」

「陽は、俺の大切な人なんで」

「そーかい、そーかい」

「俺、陽のためなら何でも出来ますから」

「なんでも?」

「はい!」

「んじゃ、クリスマスもお願いね」

「はい!」

「バカが付くほど一筋だねぇ」



クリスマスも。陽のために。

陽が、帰ってきたら、もう一度、ちゃんと、告白しよう。





「颯汰くんよぉ、入り口の電気入れてきてちょうだい」

「っはい!」



正直、受け入れてもらえないのは目に見えてる。

でも、頑張る。



それが俺のできる唯一のこと。