「何。気が変わったとか?」

「え?」

「陽ちゃんさ、昨日のキス拒まなかったよね?」

「、、それは」

「同情とか、最低なの陽ちゃんよく知ってるでしょ」

「同情じゃ、」

「じゃあ何?俺は、無理やりしてない。逃げれるようにした。でもっ、、受け入れたのそっちだろ」




ドンッと本棚に押しつけられた背中、冷たい手が、腕を持ち上げた。




「別に、俺は陽ちゃんがどうなろうと関係ない。俺は月島が傷つくことにしか興味ない」

「、、最初から、、そうなの?」

「当たり前だろ。誰が幼児なんか好きになるかよ」



幼児、、、まだ、言うか。




「離して。、、離してよ!」

「やぁだ。んー、月島はどうしたら傷つくか」

「私に関係ないじゃない!」

「あ!あんたのこと傷つければいいんだ」

「は?」

「その方が手っ取り早いし」



『和はダメだ』

『陽は俺が守る』



こういう時だけ、素直になるのは、最低だろうか。






「さぁ、陽ちゃん。放課後の図書室は俺らだけだし。楽しもうか」

「離っして!」

「ごっめん。聞こえなかった」



冷たい指が頬をつたって、髪を耳にかける。




「月島に泣きつくといいよ。」




興奮したような笑いは恐怖でしかなかった。




「、、颯汰くん!!」

「うっせぇよ。黙れ!」

「黙んない!」

「俺の方に来たのはあんたでしょ?何、今更」

「最低」

「最低なのは、あんたの方だと思うけど?」



そりゃ、そうか。

なに、やってんだろう。





好きが怖くて、ハッキリしてない好きを信用して。

自業自得だ。