「なにー、柊木セーラー服着るの?」
そう言って私に話しかけてきたのは
私が唯一素で話せてなんでも言える男子
榊原 永遠
「そーだよ!榊原!おばけ頑張るから見にきてね」
「セーラー服見に行くよ」
冗談で見にきてなんて言ったのに
本当に来てくれるのかな
「なに美宇、榊原のこと好きなの?」
「ちがうよっ!」
なんでそんなこと、友達としては大好きだけど
「えー、じゃあ絶対好きになる」
夏帆からこんなこと言われたのは初めてだ
でも残念ながら榊原のことは好きにならないし
夏帆の予想ははずれるよ。
「絶対ならないからね」
「だって最近ずっとLINEするんでしょ?」
そうでした。
最近榊原とはLINEがずっと続いてる。
でも話す内容は榊原の好きな人
隣のクラスの田代 さくら(タシロ サクラ ちゃん
この子とのことをたくさん話してるだけで
あとはくだらない話ばかりで内容もあまり覚えていないようなこと。
それに第一、榊原は私を女として見ていない
「LINEはするよー」
「じゃあ榊原は美宇のこと好きなんじゃん?
もうさ、どうなの榊原」
「んあ、あ、俺?」
突然振られた話にびっくりしてる様子の榊原
「俺はー、田代さんのことは恋愛としての好きはもうない、今は別の人」
「え!榊原!私に嘘ついてたの?」
何よりのショックだった
勝手に親友で何でも話してると思ってた
自惚れてた
