季節は夏ももう終わる頃


私の通う葉山高校、通称ヤマコウでは文化祭準備が進められていた。
毎年3年生は演劇、2年生は主にお店、1年生はお化け屋敷、アドベンチャー系のものになっている。


私たちのクラスは定番のお化け屋敷に決まった



「今日はー、おばけ役の人を決めたいと思います」



文化祭委員の一声でクラスがわっと騒がしくなった



「セーラー服のところは決まってるから
霧吹きとか音を立てるところ決めるからねー」



なーんだ、セーラー服決まってたんだ
一生に一度は着てみたかったなセーラー服



「美宇!あんたはセーラーだからね?!」



えっ、ええぇぇぇぇえ!!!!



「本当に私が着ていいの?」


「前から着たいって言ってたじゃん?
だから私頑張ってみたの」



こんな嬉しいことある?
着れないと思ってたセーラー服
着れちゃうんだ。


私のために頑張ってくれたのは
文化祭委員であり私の良き理解者

三河 夏帆(ミカワ カホ



「ありがとかほ!!」


「いいえー、美宇のためならお安い御用」



夏帆は見た目はオンナノコって感じで
席が近くなったときは仲良くなれないと思ったけど
話してみたら話し方は男勝りで
とっても話しやすい