肩まである黒い髪をさくらんぼのゴムで一つに結び





馬のしっぽのように走ればゆらゆら揺れる





あまりおねだりをしない8歳の女の子七瀬歩美は




お母さんのネックレスが欲しくて駄々をこねていた





『いやだ!お母さんちょうだい!!』







歩美が欲しいのはネックレスではなく







お星様だ








お母さんが付けているネックレスには輝くお星様が付いていた









お星様が好きな歩美は欲しくてたまらないのだ








小さい頃星を眺めてた歩美は


"お母さん、お星様とってきて"



でも、お星様は取りに行けるほど近くにないんだよって一緒に見てたお母さんに言われ





諦めていた時だった







ある日歩美が学校から帰ると







お母さんの首にお星様がいたのだ







それからずっと歩美は今までずっとおねだりをする









「もう、仕方ない子ね、失くしたらいけませんよ?」








そう言ったお母さんは首からネックレスを外し




歩美の首にかける








自分のもとにお星様が降りてきて






当然歩美は大喜び







『やったー!お母さんありがと!』







歩美は嬉しくて外に出てきた








お星様が、私の近くにいる









嬉しさとともに弾む気持ち










気づけばジャンプをしたりスキップをしたり









歩美のこころは舞い上がっていた











ステン









『あいたたたた…』










最後に高くジャンプをして着地が上手くいかず









歩美は転んでしまった









随分派手に転けたことでひざには擦り傷が出来ていた









当然歩くことも出来ず歩美は泣いてしまった









『…あれ?お星様は?』










さっきお母さんにもらったはずのネックレスが歩美の首からなくなっていた










『…っ…おほしさまぁ…』









歩美は泣いてしまった