小説倶楽部





なんだかあるようでないような
奇妙なルールに縛られた、
それでいてどこよりも自由な倶楽部だが、


ルールについてはとことん厳しい。


というのも副長の言葉なのだが、
倶楽部のルールを破った者には恐ろしい罰が
課せられるらしい。



何にせよ、こんな倶楽部なのだから、
そんな話、信じられないようで
信じてしまうような、まあ要するに
学校の怪談話の一種と同じで。




倶楽部一員としてそういった
好奇心を掻き立てる噂話の有無は
退屈しのぎにはかなり重要な肴だった。




だから、私は例の恐ろしい罰なんて
見たことも聞いたこともない。


きっとこんな倶楽部なのだし、
私のような変人と暇人の中間のような
人間ばかりで、まあ忠実にルールを
守っているのだろうと思う。