「へぇー、デート?」
スマホの向こう側から響く声に、ピタッと髪を乾かす手が止まる。
「ち、違うっ!単に誘われただけ!」
声を上げて否定すると、電話の相手はプッと吹き出した。
「それをデートって言うんでしょ。男性と一緒に二人だけで行くんだから」
デートじゃない、と言われて無性に胸が弾みだす。
ドライヤーを置いたラグの上にうつ伏せてしまいそうなくらい動揺して、どうしよう…と呟いた。
「どうしようって?」
電話の相手は不思議そうに訊いてくる。
憧れの人と花火大会へ行くのが、どうして「どうしよう」になるのかが分からないみたい。
「だって、男の人と二人で何処かへ行くって初なんだよ!?なのに、いきなりあんな大勢人が集まる場所なんて」
ハードル高いっ!と言って不安を漏らすと、電話の向こう側にいた中学時代からの親友は__
「なぁんだ、そんなことか。そんなの、その場の雰囲気に流されておけばいいんじゃない?
どうせ人混みに紛れてしまうんだし、知り合いとか滅多にいないと思うから」
スマホの向こう側から響く声に、ピタッと髪を乾かす手が止まる。
「ち、違うっ!単に誘われただけ!」
声を上げて否定すると、電話の相手はプッと吹き出した。
「それをデートって言うんでしょ。男性と一緒に二人だけで行くんだから」
デートじゃない、と言われて無性に胸が弾みだす。
ドライヤーを置いたラグの上にうつ伏せてしまいそうなくらい動揺して、どうしよう…と呟いた。
「どうしようって?」
電話の相手は不思議そうに訊いてくる。
憧れの人と花火大会へ行くのが、どうして「どうしよう」になるのかが分からないみたい。
「だって、男の人と二人で何処かへ行くって初なんだよ!?なのに、いきなりあんな大勢人が集まる場所なんて」
ハードル高いっ!と言って不安を漏らすと、電話の向こう側にいた中学時代からの親友は__
「なぁんだ、そんなことか。そんなの、その場の雰囲気に流されておけばいいんじゃない?
どうせ人混みに紛れてしまうんだし、知り合いとか滅多にいないと思うから」

