ロックで飲むせいかなぁーというところから、話は居酒屋料理へと変わった。


それを聞いている先輩の一人が、また一緒に飲みに行きましょーよ、と誘い、彼はそれを断りもせずに、いいよ…と愛想のいい返事を返していた。



(…いいなぁ。一緒に飲みにも行くんだ)


同じ営業グループだもんね、と円陣を組む人達を見つめる。

こっちは飲めない上にグループも違うからチャンスも少ない。
せめて飲めるといいと思うけど、一口飲んだだけでも頭がフワフワするから話にもならない。


そう思うとどんどん気持ちが沈んできて、つい無意識のうちに髪の毛の先を捻っていた。



(…あっ、また)


つい癖というか習慣付いてしまっている。
子供みたいだから止めようとしても、何となく気付けば触ってるんだから仕様がない。


フゥ…と息を吐いてパソコンに向かう。

これがこのオフィスに入ってから三年経つ私の毎日の日課だ。