先輩は私が午前中の仕事が捌けてなくて、今やっと済んだことも知らないでいるんだと思う。
それで、遠慮なく自分の苦手な仕事を私に任せ、さっさと定時で上がろうと目論んでいるんだとは思うけど……
「あの……」
頭の中では、ソッコー拒否しようと思った。
いつもいつも相手の都合よく使われてばかりいるなんて、もう嫌だと感じた。
だけど、「やりませんと」言って、ストレートに断るのもどうかある。
後から先輩に坂巻さんと付き合いだしたのがバレて、急に態度がデカくなったね…と陰で噂されてしまうのも嫌だし。
チラッとデスク上を見遣る。
この仕事を先輩に少し頼み、先輩の仕事を自分が引き受けてあげれば、どちらも恨みっこなくお互い様…ってことにはならないだろうか。
でも、いいもんだろうか。
自分の仕事を先輩に頼んでも__。
「……あの…本当に申し訳ないんですけど……」
断りを言いながら、気持ちを強く持とうと手を握る。
さっきもあんな風に強く啖呵が切れたんだから、今だってちゃんと頼める筈だ。
それで、遠慮なく自分の苦手な仕事を私に任せ、さっさと定時で上がろうと目論んでいるんだとは思うけど……
「あの……」
頭の中では、ソッコー拒否しようと思った。
いつもいつも相手の都合よく使われてばかりいるなんて、もう嫌だと感じた。
だけど、「やりませんと」言って、ストレートに断るのもどうかある。
後から先輩に坂巻さんと付き合いだしたのがバレて、急に態度がデカくなったね…と陰で噂されてしまうのも嫌だし。
チラッとデスク上を見遣る。
この仕事を先輩に少し頼み、先輩の仕事を自分が引き受けてあげれば、どちらも恨みっこなくお互い様…ってことにはならないだろうか。
でも、いいもんだろうか。
自分の仕事を先輩に頼んでも__。
「……あの…本当に申し訳ないんですけど……」
断りを言いながら、気持ちを強く持とうと手を握る。
さっきもあんな風に強く啖呵が切れたんだから、今だってちゃんと頼める筈だ。

