回りの人達まで辛い思いをさせるのなら、もう二度と人気者の男子なんて好きにならない。

相手に告ることも、話しかけることも絶対にしない。

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そういうトラウマから私は引っ込み思案な性格に変わった。

積極的な行動の果てに失敗して、恥ずかしい思いや辛い気持ちを感じるのは懲り懲りだと考えた。


自分が相手に振り向いて貰えるなんてことはないんだ。

願望は打ち砕かれて散るのがオチ。
期待するだけ虚しい。


(だからいいんだ。このまま眺めるだけで終わっても)


同じ部署内で働く人気者の彼。

眩しい光のように映る男性を、ただこっそりと見つめるだけで幸せだと感じていた___。