彼には自信を持っていて欲しい。
いつもキラキラした笑顔で堂々としていて、私の憧れの人であって欲しい__。
「あの…」
そぉっと彼の腕に手を伸ばそうとした。
袖を握って振り向かそうとしたら、ドン!と音が鳴って夜空に煙が散っていった。
『只今より、花火大会の開始です!』
アナウンスが流れ、同時に数発の花火が打ち上がった。
私は驚いて夜空を見上げ、パァっと開いて散っていく大きな花火を見遣った。
歓声と拍手が沸き起こる。
バンバン…と次々に花火が上がりだし、赤や金色や緑の綺麗な花を見つめ、小さくなっていた自分の気持ちが大きく開いていくような気がした。
「何?」
坂巻さんが私の方に目を向け直す。
その目を見ると一瞬焦った。
だけど、もういいと開き直った。
「私、中学の頃にさっきの原田君にラブレターを出したことがあるんです」
パン!と花火が鳴り響く。
それに後押しされる様に、私は次々言葉を繰り出した。
「原田君は当時凄く女子に人気があって、彼はその手紙を部活中に皆の前で読んでしまったんです。
いつもキラキラした笑顔で堂々としていて、私の憧れの人であって欲しい__。
「あの…」
そぉっと彼の腕に手を伸ばそうとした。
袖を握って振り向かそうとしたら、ドン!と音が鳴って夜空に煙が散っていった。
『只今より、花火大会の開始です!』
アナウンスが流れ、同時に数発の花火が打ち上がった。
私は驚いて夜空を見上げ、パァっと開いて散っていく大きな花火を見遣った。
歓声と拍手が沸き起こる。
バンバン…と次々に花火が上がりだし、赤や金色や緑の綺麗な花を見つめ、小さくなっていた自分の気持ちが大きく開いていくような気がした。
「何?」
坂巻さんが私の方に目を向け直す。
その目を見ると一瞬焦った。
だけど、もういいと開き直った。
「私、中学の頃にさっきの原田君にラブレターを出したことがあるんです」
パン!と花火が鳴り響く。
それに後押しされる様に、私は次々言葉を繰り出した。
「原田君は当時凄く女子に人気があって、彼はその手紙を部活中に皆の前で読んでしまったんです。

