探したよ、と言いながら脇をすり抜けて行く女子。
その子は鮮やかな水色の浴衣を着ていて、それには団扇と撫子とが描かれている。
ぱっと見とても爽やかな印象で、一体誰?と目を見張ったんだけど__
「え……もしかして、テルちゃん?」
そう言って声をかけた。
呼び声に振り向いた女子は目を大きく見開き、あ…と言う口元に変わった。
「先輩っ!」
その声は大人っぽくなったけど間違いない。
彼女は中学時代に仲良くしていた後輩で、末永 輝羽(すえなが てるは)だ。
「えっ…どうして先輩が此処に!?えっ、もしかして二人で何か話してた!?」
邪魔しちゃった!?と焦って原田を振り返ってる。
私は元気そうな彼女の様子が嬉しくなって、つい顔を綻ばせてしまった。
そこにあの人まで来たんだ。
原田の後ろから防風林の枝を掻き分けて現れた彼を見つけ、ハッと息を飲んだ。
「さ…坂巻さん!」
まさか此処で四つ巴!?
彼を振り返る原田とテルちゃん。
そして、彼等と私を見遣る坂巻さん。
微妙な雰囲気が漂う。
それは、どうにも形容しがたい空気だった___。
その子は鮮やかな水色の浴衣を着ていて、それには団扇と撫子とが描かれている。
ぱっと見とても爽やかな印象で、一体誰?と目を見張ったんだけど__
「え……もしかして、テルちゃん?」
そう言って声をかけた。
呼び声に振り向いた女子は目を大きく見開き、あ…と言う口元に変わった。
「先輩っ!」
その声は大人っぽくなったけど間違いない。
彼女は中学時代に仲良くしていた後輩で、末永 輝羽(すえなが てるは)だ。
「えっ…どうして先輩が此処に!?えっ、もしかして二人で何か話してた!?」
邪魔しちゃった!?と焦って原田を振り返ってる。
私は元気そうな彼女の様子が嬉しくなって、つい顔を綻ばせてしまった。
そこにあの人まで来たんだ。
原田の後ろから防風林の枝を掻き分けて現れた彼を見つけ、ハッと息を飲んだ。
「さ…坂巻さん!」
まさか此処で四つ巴!?
彼を振り返る原田とテルちゃん。
そして、彼等と私を見遣る坂巻さん。
微妙な雰囲気が漂う。
それは、どうにも形容しがたい空気だった___。

