「あの子達何?まるでチンピラみたいだな」


あんなのが同級生だと大変だねと同情される。
私は肯定もしたくなくて、ただ目線を伏せてしまった。


「あんな連中が言うことなんて気にするなよ。それよりも俺、思わずあんなこと言ってごめん」


謝られてしまい、焦りで胸が狭まる。
自分から私に告ったなんて嘘を、彼に言わせたのは私だ……。


「いえ、そんな」


庇うつもりで言ってくれたんだ。
この場では、ああでも言わないと彼女達は逃げなかったかもしれない。


「すみません…。迷惑かけて」


何だか気が咎める。
元からなかった元気がますます減って、ショボン…と肩を落とした。


「謝らなくてもいいよ。それに今言ったこと、今日実践しようと思ってたことだから」


そう言うのが聞こえてハッと目線を上向きに変えた。
坂巻さんは真面目な顔で私を見据えていて、ドキン!と心臓が跳ね上がった。


「とにかく買ってきた物食べよう。花火を見る場所も取った方がいいだろうし、それともまだ練り歩く?取り敢えず先にこれだけ渡しておくよ」