俺達は地元の幼稚園、小学校、中学校、高校と進んだ。  


とても辺境にある村なので、どれも一つしかないため、顔ぶれはずっと変わらなかった。




高校生になった俺達は、付き合ったわけでもないが、お互いをそのように意識するようになった。 




ずっと一緒にいたからお互い告白なんて照れくさく、暗黙の了解で付き合っていた。

意識するようになってからは、二人で一緒にいるだけで緊張したことがあったのを覚えている。 


今となってはいい想い出だ…。




高校生2年生になり、皆、進路を考始める時期となった。


こういう田舎の学校だと、塾も何もない為、情報もなく、早めに備えるしかないからだ。


俺は大学進学の為、この村を出ることにした。 



当然こんな田舎の小さな村の近くには大学などないからだ。 



秋も大学進学を希望し、「二人で同じ方面に行こ!」なんて話もした。



気が付けばもう木々が紅く染まっていた。 



そんなある日だった。 



『あの』日がやってきたのは……。