「残ってくれてありがとう」




「彼氏だし当たり前」





これから別れを告げないといけない



明日から一緒にいられない




そう思えば思うほど泣きそうになる


「どうした?」




心配した彼は顔を覗きこもうとする



「なん、でもない、よ」




「どうして泣きそうなの?」




「大丈夫だから抱き締めてほしいな(最後に)(小声で)」





「わかった」



「ありがとう」



「じゃあ帰ろか」





「そう、だね」



それから家まで送ってもらうときに泣きそうなのを見せないようにした



「バイバイ」




「バイバイ(さよなら、幸せに)」



彼の姿が見えなくなった後



その場で泣き崩れた




転校で遠いところに行く



離れたくない



でもね、人の気持ちは変わりやすい



だから何も言わないで去る



いや手紙を友達に預けてある




もちろん彼宛の