林先輩の話が終わると殆どがサッカーへと戻った。
「ね、君。1年生?」
咲ちゃんと帰ろうとした時、林先輩が気をとめてくれた。
「はい」
「カナダの子だよね」
「そう、です」
「留学に興味あるなら、頑張ってね」
「ありがとうございます。」
「それと。留学に行った事だけが全てじゃないから。行って、そこで何を学んで習得してくるかが大事なんだ。」
初対面なのに。優しい先輩だな。
「その時の体験を自分の中でどう活かせられるかで、その体験の価値が変わる。」
「価値、、」
「そう。だから、自分の意志を強くもって、夢を叶えてね」
勘違いかもしれないが、森永くんとの事が見えたのかなって。
少し勇気が出た。
「あっありがとう、ございます!頑張ります!」
「ん。応援してます」
頑張ろう。
そう、強く思った。
そうだよ。私はこういう輝いてる人になりたくてここに入ったんだ。
離れていく先輩の背中をみて咲ちゃんに宣言した。
「私、林先輩みたいなカッコイイ人になる」
「お?惚れたか」
「なっ、違うよ!そんなんじゃ」
「ま。佳奈ちゃん。頑張れ!」
「うん!、、頑張るよ!咲ちゃん。」
夢、叶えたら。
先輩に報告したいな。
〜【完結】〜