悠斗も帰宅部だったし、姫花は病気の関係で両親に部活に入るのを止められていたから、あたしも入ろうとも思わなかったのよね……。
「それ、いいかもしれない……」
部活に入ったら、人と関わる機会も増えそうだし。
新しい友達も、できるかもしれない……。
「だろ? 運動系の部活じゃなくて文化系の部活なら、姫花も入れるし。時間があるときいくつか見にいこうぜ」
「うん……!」
さすが悠斗だ。あたしじゃ絶対に思いつかなかった。
「……あ、そろそろ授業が始まるな。戻るか」
「そうだね、行こうか」
時計を見ると、授業が始まるまであと5分。あたしと悠斗は教室の前で手を振って、じゃあねと言って別れた。