見かける1年生のほとんどが、もう新しい友達やグループを作ってる……。 ……あたしだけ、かな。 そんな感覚に陥る。 なんか、すごく寂しい感じ……。 姫花と悠斗がいてくれなかったらあたし、ひとりだったかもしれない。 「またな、憂」 「うん」 教室の前で悠斗と別れる。 ガラリと教室のドアを開けて、自分の席に座る。 ヒソヒソ、ヒソヒソ……。