朝、いつもの場所で待っていると。



「お待たせ」



そう、手を振りながら悠斗が来た。



でも……いつもみたいに明るい声色じゃない。



「……おはよう」



「ああ……おはよう」



当然だ。だって、姫花が来ないんだもん。



「……行くか」



「うん」