悠斗に言われてハッとする。 「え、全然! 元気よ、あたし」 「そう? それならいいけど……」 悠斗が言った瞬間、姫花たちのクラスのほうから「姫花ちゃーん!」と呼ぶ声が聞こえてきて。 「あ、はーい! ……ごめん憂、呼ばれたから行くね。あ、お昼は一緒に食べよ、屋上で待ってる!」 「あ、うん……」 姫花はそう言うと声のした方向にたったっと走っていった。 その場に残される悠斗とあたし。 「姫花、もう友達できたのね……」 沈黙を破ったのはあたしだった。