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「おはよう!」
「あ、おはよう……藍川さん」
学校に着いて、静かに教室のドアを開ける。自分の席に鞄を置いて座ると、前の席に座っていた女の子がゆっくりと後ろを向いた。
藍川結ちゃん。
入学式の日、話せる人がいなくてクラスになじめずにいたあたしに声をかけてくれた優しい女の子。
タイプとしては、少し姫花に似てるかな……純粋で、明るい子。
「え、そんなさんづけとか全然いいよ! 気軽に結って呼んで? あ、別に憂ちゃんの好きなように呼んでくれればいいんだけどね!」
「あ、ありがとう……」
そう言ってくれるの、すごく嬉しいし優しいなって思う。
