そう。 ……あたしは、悠斗のことが好き。 小さい頃から、ずっとずっと。 普段は意地悪でからかってくるけど、本当はこんなふうに優しい。 だから……好きになった。 今だってあたしと姫花のこと、さりげなく人混みから守ってくれてるし。 ずるいよ。 「……お、着いたな」 気づいたら、目的の駅に着いていた。 あたしたちが昔からよく遊びにいく場所。ショッピングモールや飲食店がたくさん集まった、このあたりでは大きな街。