「馬鹿馬鹿しい!時間の無駄だったな」
 あー……せっかく良い所でしたのに、田中さんってばプンスカ怒りながら出て行ってしまいました。

「ま、正しい反応ですね……そちらの幽霊さんはどう思いますか?」
 ふ、ふぇ!?だ、だからいきなりこちらを見ないで下さい。人間には見慣れてないのでかなり恐いです。
「そう怯えないで下さいよ。私は田中さんを通じて貴女に説明してたのですから」
「わ、私に……ですか?」
 ……って、声を出してもさすがに聞こえな――

「えぇ、そうです。見たところ普通の幽霊とは違うみたいですが……」
 な、なななんですか!新手のストーカーさんでしょうか。で、でも私はそんな萌え要素とかないですし、胸もちっちゃいし、体型はドラム管ですし、得意な事は――
「あの、少し落ち着いてもらえますか?こちらの目が回りますので……」
 ふぇぇぇ、か、帰りたいですよぉ……