結と出会って2週間が経った頃には俺たちは仲良くなっていた。ただ俺の予想外だったのは結は耳が聴こえないこと。そして、話すのもまともにできないこと。結と話してみたいと思ったら俺は手話を勉強した。たまたま母さんが手話を覚えていたから教えてもらったりしながら、本を見ながら話せるようになった。
『俺、内野翔。君は？』
『相宮結。』
『よろしくな！』
これが結との初めての会話だった。
名前知ってて聞いたのは、俺が話してばっかで会話が終わりそうだったから。
こうして結と話していくうちに手話も覚えて、結に惹かれるようになった。