急いでナースコールを押す。
「ねえ…なんで…」
「依ちゃん?どうしたの?今行くからね」
何かあるとナースコールを
押してた私。
本当迷惑だったよね。
バンッ
依ちゃん!!!
「透くんはどこ???」
「依ちゃん…
透くんね昨日夜
そこに何か置いてたよ」
台の上を見ると
ポストカードが一枚と
手紙が一枚と
テレビカードが一枚。
ポストカードは
私と透くんが
好きだった空のもの。
テレビカードは
透くんの使いかけ。
手紙には…
依ちゃんへ
急にいなくなって
ごめんね。
ずっと黙ってて
ごめん。
俺依ちゃんが部屋に
来る前から
今日退院する事が
決まってたんだ。
昨日直接これを
渡して言いたい事が
あったんだ。
でもちょうど
看護師さんが来ちゃったからね。
本当はポストカードだけのはずだった。
だけど夜依ちゃんは
寝てたけど
俺はどうしても
眠れなくて
手紙とカードもつけた。
最後に本当は別れの言葉言うはずだった。
でもそれを言うと
別れられない気がして。
黙っていくような
事してごめんね。
俺は来年中1。
依ちゃんは小5。
ドッジボール頑張ってね。
依ちゃんに出会えて
よかった。
一輝君とも頑張って
絶対大丈夫だから。
俺が保証する。
最後に依ちゃんは
一輝君が好きだったから
言えなかったけど
俺は依ちゃんが
すきだった。
だいすきだった。
永遠の別れじゃない。
またどこかで
会えたらいいね。
俺はそう信じてる。
それじゃ。
透より
