ワンダーランド

「じゃあルイス。
さっき貴方は
「迎え」とか「アリス」とか言ってたわよね
それは何？
そして私を元の場所に返して。」


「さぁ俺はアリスを連れて来い。としか言われてねーからな。
あー…残念なお知らせだが…それはこの世界の“決まり”でまだ無理なんだよ。だから諦めてこの世界に慣れとけ｣

「“決まり”ってどういう事よ…
私はいつになったら帰れるのよ！
急にこんな ワンダーランド とか言う変な世界に強制的に来させられて。
慣れる訳ないじゃない…

私は貴方の求めてる人じゃない。
だって私は普通の女子高生なのよ」

「あーあーあー
うるさい。うるさい。
その格好見れば誰だってアリスだと思うだろ」

「アリスっぽい格好…？
私は制服で………って！
えええぇぇぇ！？なによこれ！」


私は自分の目を疑った

私の今の姿は下校時に着ていた制服ではなく、甘ったるいメルヘン服装に変わっていたのだ

頭にはりぼんのカチューシャ
服は水色をベースに真っ白なフリルの着いた
それはそれは可愛いらしい膝竹のふんわりとした形のワンピースだった。

「な、なんでこんなメルヘンな服装に変わっているのよ…」

可愛い女の子が来ているならまだしも

私よ？私！！
似合うわけないじゃない！

「おい…

おい…

おーい…

たくっ　一体いつまで１人百面相してるつもりだよ｣

「うるさいわねルイス！
私は今戸惑っていて忙しいのよ！」

私は戸惑っているとケラケラと急に名前呼びかよ。と笑いだした

「っと、ああそうだった
服装はこの際もういいわ
私を呼べと言ったのは誰なの？

その人の元に連れて行ってくれない？」

怪しいけどしょうがないわ(ﾎﾞｿｯ)

「お前なぁ…それ聞こえてるからな…

忙しいやつだなお前…
まぁ元々その人ん所に行こうとしてたし、
いいぜ｡着いて来い」

「分かった」