19XX年当時、母親は19歳。父親は22歳。
いわゆる出来ちゃった婚。
母方のおじいちゃんに反対されても、それを遮って結婚したんだってね。
どうして、産んだの?
あの時に、おじいちゃんの言葉に背いていなかったらもっと幸せになっていたかもしれないのに。
どうして、背いたの?


そうだよね。
大切な初めてを渡した相手だもんね。
そうだよね。
その時は、その時のプライドがあったもんね。


産まれてくる私はこの時は、産まれてから壮絶になるなんて全く思わずにお腹の中で寝ていたんだね。


ねぇ・・・
幸せを願って、お母さんを選んだんだよね?

そうだって答えてよ。

赤ちゃんは母親を選ぶって言うじゃん。

だとしたら私は、選んでお母さんの元に産まれたんだよね。