朝のホームルームが始まる前。授業と授業の間の時間。昼休み。学校で多くの時間を共にしているが、皆自分の話をあまりしないのだ。
「柚羽はともかく、篠宮の連絡先を知ったのは昨日だし…まあ、いいか」
これから知っていけばいいわね、と言った聡美は和菓子の箱を手に取ると、満足そうに頷いた。急ぎ足でレジへと向かい、代金を支払う。
「諏訪、早く元気になるといいわね」
コンビニエンスストアを出た私たちは、二人が待つ『ANIMUS』へと歩き出した。
りとの家で傷を癒している、諏訪くんの回復を願いながら。
電車に乗り、学校の最寄り駅から二つ目の駅で降りた。
駅の前の横断歩道を横切り、繁華街へと繋がる道に足を踏み入れる。
煉瓦やコンクリートの建物が並ぶこの道は、夜になっても明かりが灯されない。そのせいで、ただでさえ日当たりが悪く薄暗いこの道は、一日中真っ暗闇なことで知られているらしい。
「あ、あったわ」
路地裏を抜け、妖しい光が揺れている店ばかりが並ぶ通りの一角に、昨日訪れた場所――『ANIMUS』はあった。
「柚羽はともかく、篠宮の連絡先を知ったのは昨日だし…まあ、いいか」
これから知っていけばいいわね、と言った聡美は和菓子の箱を手に取ると、満足そうに頷いた。急ぎ足でレジへと向かい、代金を支払う。
「諏訪、早く元気になるといいわね」
コンビニエンスストアを出た私たちは、二人が待つ『ANIMUS』へと歩き出した。
りとの家で傷を癒している、諏訪くんの回復を願いながら。
電車に乗り、学校の最寄り駅から二つ目の駅で降りた。
駅の前の横断歩道を横切り、繁華街へと繋がる道に足を踏み入れる。
煉瓦やコンクリートの建物が並ぶこの道は、夜になっても明かりが灯されない。そのせいで、ただでさえ日当たりが悪く薄暗いこの道は、一日中真っ暗闇なことで知られているらしい。
「あ、あったわ」
路地裏を抜け、妖しい光が揺れている店ばかりが並ぶ通りの一角に、昨日訪れた場所――『ANIMUS』はあった。


