「あ、そういえばエミール君お昼は?もう食べちゃったの?」
「Ne…いや、まだ」
エミール君は言い直した
たぶんドイツ語で“いいえ”の“Nein”って言いたかったのかな…?
「日本語話しにくかったらドイツ語でもいいよ?
あ、でも私は日本語で話すけど」
「…そうだな、おまえ…カレンと2人だけの時はそうする」
カレンって言い直してくれた!
認めてもらえたみたいでなんかうれしいな…
「お昼まだって言ったけど食べ物持ってないよね?どうするの?」
[食欲ない]
「食欲がなくても食べないと…あ!そうだこの中から好きなのある?」
[…?…これかな]
エミール君が指したのはキャベツやらハムやらが挟んであるサンドイッチ
「じゃあこれあげる!」
[いいよ…もらったらカレンのお昼がなくなるだろ?]
「大丈夫!これ全部は食べられないから!」
[じゃあ貰うよ]
エミール君は少し呆れた顔をした
私は笑顔で返した
