「二階…じゃなくて九条さん」
「…何?」
「少しの間でしたが
家のお店を手伝って下さって
ありがとうございました!」
私は、そう言うと頭を下げた。
最後は、酷い状態になったけど
二階堂さんのお陰でお兄ちゃんの仕事が
楽になったのは、事実だ。
それに……嘘でも
好きだと言われて嬉しかった。
「別に…策略のためにやった事だし
お礼言われる筋合いは…」
「でも、お兄ちゃんは、
すごく助かったと言ってます。
だから、もういいんです!」
ニコッと笑顔で許した。
「…悪かったな。
嫌な思いさせて…」
すると複雑そうな表情で謝ってくれた。
「もう気にしてませんから
それよりお元気で」
そうしたら
少し困りながらも
「あの…メール。
アレは、嘘書いたつもりはないから」



