どんどんとこっちに近づいて来た。

どうしよう……。
変な所を見ちゃったよ!

今さら見なかったことに
出来ないだろうか?

身体が、ガタガタと震えた。

そして

「誰だ…お前?」

雅先輩が私に気づいた。

「ひぃっ…私は、何も見ていません!!
タバコなんて…そんなの知りません」

必死で弁解する。

「フッ…お前バカか?
自分で白状しているぞ!?」

そう言い苦笑いする雅先輩。

(あ、しまった!!)

「す…すみません。
私、この事は誰にも言いませんから」

何とか許してもらおうとする。