「ホントに俺の子?」

ダンナは、ベッドに入っている私に呟いた。
いつからか、私に興味を無くしたような表情を
していたダンナも、二人の赤ちゃんを見たら変わるかもしれない。
と、思いながら今までやってきた。

「何言ってんのよ。正真正銘の二人の子よ?
抱いてみる?」

「え?んー。良いや。まだ、実感湧かないし。」

これ以上に、実感湧くチャンスが他にあるの?
と、言葉が口から出そうになったけど、我慢した。

「そう...まあ、これから、ゆっくりにでも湧いていけば良いよね。」

「お!分かってんじゃん。じゃあ、そろそろ行くわー。」

「え?お仕事抜けてきたの?」

「いやいや、今、18時半だよ?ウチの会社の定時は17時。
残業なんて、無能のする事だよー。」

「え?じゃあ、何処に?」

「いや、ここいてもする事無いし、焼き鳥屋でも行こうかなあって。」