「ホントにごめんなさいっっ」
聖梨に押し倒されて下敷きになった皇楽の右手は、
ヒドい捻挫でしばらく使い物にならない状態となってしまった……。
バイト用の黒いサロンエプロンを荒っぽく外し、
包帯の巻かれた右腕にかけながら、皇楽はズンズンと病院の入り口を後にした。
その背中に必死に頭を下げる聖梨。
しかし、
そんな聖梨に全く興味を示さず、皇楽はひたすら足を動かした。
「わざとじゃないんですっ!!」
そんな皇楽に痺れを切らした聖梨は彼に詰め寄り、訴えるように顔を見上げた。
「うっせぇなっ。わざとだろうと無かろうと右手使えねぇのには変わりないだろがっ!」
今にも刺さりそうな鋭い視線で聖梨を睨みつけ、皇楽は苛立たしげに声をあげた。
「利き手が使えないとか不便すぎっ」
ウンザリとした表情で、わざとらしく大きなため息をつく皇楽を、
「だから……ごめんなさい……」
聖梨はもどかしそうに見つめ続けた。
「鬱陶しいから謝んなっ。おまえが謝ったところで手が治る訳じゃねぇだろっ」
聖梨に押し倒されて下敷きになった皇楽の右手は、
ヒドい捻挫でしばらく使い物にならない状態となってしまった……。
バイト用の黒いサロンエプロンを荒っぽく外し、
包帯の巻かれた右腕にかけながら、皇楽はズンズンと病院の入り口を後にした。
その背中に必死に頭を下げる聖梨。
しかし、
そんな聖梨に全く興味を示さず、皇楽はひたすら足を動かした。
「わざとじゃないんですっ!!」
そんな皇楽に痺れを切らした聖梨は彼に詰め寄り、訴えるように顔を見上げた。
「うっせぇなっ。わざとだろうと無かろうと右手使えねぇのには変わりないだろがっ!」
今にも刺さりそうな鋭い視線で聖梨を睨みつけ、皇楽は苛立たしげに声をあげた。
「利き手が使えないとか不便すぎっ」
ウンザリとした表情で、わざとらしく大きなため息をつく皇楽を、
「だから……ごめんなさい……」
聖梨はもどかしそうに見つめ続けた。
「鬱陶しいから謝んなっ。おまえが謝ったところで手が治る訳じゃねぇだろっ」