「……この間、アンタが熱出した時にお見舞い来たでしょ?」
ゆっくり頷く聖梨に、優季が視線を窓の外から聖梨へと移していく。
「あれ、部活休んで行ったんだから。……アンタの為に」
「っ……」
優季の言葉に一瞬言葉を失うも、
頭のどこかでは薄々わかっていた。
だから雄楽には熱があることを言わなかったのに、
会う約束をしていた藍楽には言わざるを得なかった。
そこから雄楽に伝わることも想定内だった。
そして、
本当に現れた雄楽に、
喜んでしまう自分は、
雄楽の邪魔ではないのか……。
目を背けていた小さな不安。
それが大きくなってしまうまで、
そう時間はかからなかった。
ゆっくり頷く聖梨に、優季が視線を窓の外から聖梨へと移していく。
「あれ、部活休んで行ったんだから。……アンタの為に」
「っ……」
優季の言葉に一瞬言葉を失うも、
頭のどこかでは薄々わかっていた。
だから雄楽には熱があることを言わなかったのに、
会う約束をしていた藍楽には言わざるを得なかった。
そこから雄楽に伝わることも想定内だった。
そして、
本当に現れた雄楽に、
喜んでしまう自分は、
雄楽の邪魔ではないのか……。
目を背けていた小さな不安。
それが大きくなってしまうまで、
そう時間はかからなかった。