とある夏のはじめに

1人の男の子と知り合った

はじめはインターネット越しだった

徐々に仲良くなりラインをするように

毎日数百通することもザラ

とにかく暇さえあればラインしていた

必然的に会おうよとなり

ついに対面の日がやってきた

彼は夜の仕事していたから

待ち合わせ時間はあえて11時

夜職の人と会う時の踏み絵だ

午前中の待ち合わせに遅刻しなかったら合格


遅刻はもう二度と会わない

これは私の中での鉄則だった

案の定前の日も朝方まで仕事だったという彼

くるかこないかは五分五分だった

待ち合わせの1時間半前くらいに、

おはようごさいません

のいつものふざけてるスタンプ

起きたんだな、よし踏み絵ちょっとクリア

じゃあ家出る準備するかぁ。

おはようがこなければ起きてない証拠

若者と会う時はおはようがこないときは家を出ないことにしている

またされたくないからだ

準備しながらもラインはくる

来る気はあるのね。

待ち合わせ10分前


もうカフェにいるよ、あれ?いない?

ラインだ。

え!早い!若者で私より早く入店してるとは!
これは珍しいタイプ

ますます気に入った


今駅から向かってるわよ


と余裕の返信


さて、どんな子がいるのかしら。

そこはいつもよく見る風景

何度通ったか数えきれない大好きなカフェ

階段をあがるといつもの店員さん

待ち合わせなんです…と言おうと思ったら


もう聞かなくても席がわかった


なぜなら

後ろ振り返ってハニカミ笑顔の男の子

正直会話もしてないのに一目見て気に入った

今日は帰らない


いつも通りゆっくり入店して着席


ごめんね、おまたせ!

緊張はしてない

ただ目の前の男の子に夢中になった

なんだろ、この子は小動物かなにかなの?

とにかくよくしゃべってた

まず第一声

すごいいい匂い!この匂い大好きなんだよね!
タイプの人が現れて大好きな匂いがして嬉しい!
と言ってたのが印象的だった


緊張してるのかな、可愛い

ずっと頭の中では、可愛いを繰り返してた

留学してたこと、作曲してること、自分との共通の話題が何個か重なって話に夢中になってる

はぁーー可愛い

正直話はあんまり入ってこなかったかも。